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内視鏡について

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1.当院内視鏡の特長

内視鏡検査は胃や大腸の病気を早期に発見し治療するためにとても有効な手段ですが、
高い専門性と技術が求められ、正確な診断・治療には十分な知識と経験が必要となります。
当院は内視鏡専門クリニックとして、30,000件以上の検査経験を持つ内視鏡専門医による検査となります。
内視鏡検査に不安をお持ちの方や以前の検査でつらい思いをされた方にも安心して来院いただけるクリニックを目指しています。

自分に合った方法が選べる上部内視鏡検査(胃カメラ)

内視鏡検査を受けた人の感想として、「もう受けたくない」という人もいれば「思ったよりつらくないから毎年受けてもよい」という人など、検査に対する感じ方は人それぞれのようです。
当院での胃カメラは経鼻用細径内視鏡を使用し、
①経鼻 鎮静剤使用なし
②経口 鎮静剤使用なし
③経口 鎮静剤使用あり
のいずれかの検査方法の選択が可能です。予約時に選択下さい。
※経鼻内視鏡はかなり口径(約5mm)が細くなっており、経口での挿入でもこれまでの検査に比し比較的楽になっています。検査後の早めの帰院や車の運転を希望の方は、①、②を選択下さい。
尚、どうしても検査が苦手で不安の強い方は③を選択下さい。
また、当日の胃カメラ予約(朝食を抜いていることが必要)や、お忙しい方には同日での胃・大腸内視鏡検査(どちらかの検査が保険適応外になります)、日帰りポリープ切除などが可能です。ご希望の方は事前にご相談ください。

苦痛の少ない内視鏡検査

胃がん、大腸がんの早期発見と発症予防には定期的な内視鏡検査が必要です。
そのためにも、当院では「また検査を受けてもいい」と思っていただけるよう、できるだけ苦痛の少なく、精度の高い検査を目指し、鎮静剤(ぼーっと眠ったような意識レベルが低い状態で検査を受けることにより苦痛軽減効果が期待できます。)や鎮痛剤を使用した検査も可能です。
また、検査時は胃や腸に空気を入れて膨らませて観察する必要があり、検査終了後も腹部膨満感や不快感が持続し、苦痛の原因の一因になります。
当院では観察時は空気ではなく、二酸化炭素(炭酸ガス)送気装置を使用することにより検査後の苦痛の軽減を図ります。
※炭酸ガスは空気の約200倍の速度で腸管から血液へ吸収され、呼吸により速やかに体外へ排出されます。つまり、観察の際に膨らませた胃や腸管は速やかに萎み、苦痛の軽減につながります。

最新鋭の内視鏡システム

オリンパス社製、最先端の内視鏡セット(EVIS LUCERA ELITE)を装備。
ハイビジョンモニタでの微細な病変の観察と良悪性の鑑別が容易になり、小さな病変(早期がん)の見落としが少なくなります。


経鼻内視鏡の特徴

メリット:内視鏡が舌根部に触れる範囲が少ないため嘔吐反射が起きにくく、比較的楽に検査を受ける事が可能。鎮静剤は使用しないため検査中の会話も可能で、終了後は待機時間無く帰院でき、車の運転も可能です。
デメリット:鼻腔の広さには個人差があり、狭めの方は疼痛を伴う事や、内視鏡通過が困難(約10%の方)で検査できない場合もあります。その際は経口での検査に変更させて頂きます。

徹底した衛生管理

当院では日本消化器内視鏡学会で正式に承認されている自動洗浄機を導入し、学会ガイドラインに準じた洗浄を検査毎に徹底して行い、患者さんへの感染制御に万全を尽くしています。

2.胃内視鏡検査(胃カメラ)

胃カメラってどんな検査?

口または鼻から先端にCCDカメラのついた内視鏡(ホース状の細い管)を挿入し、約5-10分かけて食道・胃・十二指腸の観察をします。胃透視(バリウム検査)に比べ、直接観察ができるため、微小な病変の発見にすぐれています。また、病変の拡大観察や色素散布により凹凸を目立たせ、詳細な観察や診断が可能になります。
さらに、鉗子口を通じて各種処置具を使うことにより、組織の採取や病理診断、ポリープ切除、止血処置などが可能です。

下記の症状、項目にあてはまる方はお問い合わせ、ご相談ください。

  • 喉の症状(のどの違和感、つかえ感、飲み込みにくいなど)
  • 食道の症状(胸焼け、呑酸、胸の違和感など)
  • 胃の症状(胃痛・、胃もたれ・不快感、膨満感など)
  • バリウム検査(健診・ドック)で異常指摘
  • 血縁者で潰瘍、がんを患った方がいる
  • ピロリ菌検査で「陽性」と判定
  • 40歳以上で胃の検査を受けたことがない、あるいは胃を診て欲しい

胃内視鏡検査の流れ

1.検査予約

電話での予約も可能です。
但し、当院初回検査の方は安全かつスムーズに検査を行うために、事前に外来受診(既往歴、内服薬の確認や検査前日の注意事項の説明など)してご予約いただきますようおすすめいたします。
当日検査ご希望の方は、絶食で来院いただければ対応可能な場合もありますので電話にてご相談ください。

2.検査前日

食事は午後8時までに済ませ、それ以降は何も食べないでください。
但し、常用薬や水分(水、お茶、スポーツドリンク)の摂取はかまいません。

3.検査当日

検査前

朝食は摂らないで検査の30分前までに来院ください。
(検査1時間前までの水分摂取はかまいません)
検査15分位前より胃の泡を消す薬の服用、及び鼻腔やのどの局所麻酔をさせていただきます。鎮静剤使用の検査の方はストレッチャーベッドで検査室へ移動後、鎮静剤を使用、ぼーっとなった(意識レベルが低くなった)状態になってから検査を開始します。

検査実施

検査時間は、病変が無い場合は5-10分で終わります。経鼻内視鏡の方は検査中の会話も可能です。

検査後

・鎮静剤使用の方は30-60分の安静後、使用されなかった方は検査終了後に結果説明いたします。
・鎮静剤使用で検査を受けられた方は当日の車やバイクの運転ができませんので乗り物での来院は控えてください。
・組織検査をされた方は約2週間後に外来で結果説明となります。
・飲食は検査終了約1時間後より可能で、食事制限はありません。但し、組織検査をされた方は、当日は消化のよいものを摂り、アルコール・刺激物の摂取は控えてください。

3.大腸内視鏡検査(大腸カメラ)

大腸カメラってどんな検査?

胃カメラ同様、先端にカメラのついた細長いスコープを肛門から挿入し、直腸から結腸、盲腸の大腸全域を観察します。検査時間は、腸の形や長さ、病変(ポリープ)の数により個人差がありますが、大体30-40分を見ておくといいでしょう。
また、内視鏡の鉗子口を通じて処置具を用いることで組織の採取や、ポリープ切除などの処置も行えます。

下記の症状、項目にあてはまる方は
お問い合わせ、ご相談ください。

  • おなかの不調(腹痛、違和感・膨満感など)
  • 便通異常(下痢、便秘、便が細い)
  • 排便時出血、便に血が混ざるなど
  • 大腸がん検診で異常(便潜血陽性)指摘
  • 大腸ポリープの治療を受けたことがある
  • 血縁者に大腸がんを患った方がいる
  • 40歳以上で大腸の検査を受けたことがない、あるいは大腸を診て欲しい

大腸内視鏡検査の流れ

1.検査予約

大腸内視鏡検査は、前日の食事制限や下剤服用が必要ですので、事前に外来受診していただきます。
但し、当院での検査歴があり、状態の安定されている方は電話での予約が可能です。
(※普段から便秘気味の方、現在内服中の薬がある方は必ず申告ください。)

2.検査前日

食事:夕食は午後7時までに済ませ、それ以降は何も食べないでください。
(前日の食事内容は、院内で販売の検査食、あるいは検査予約時に説明の指導食を摂られるよう心掛けてください。)
水分:水・お茶などの水分は検査前まで摂られてもかまいません。
常用薬:中止指示の無いものは普段通り服用ください。

3.検査当日

検査前

水分摂取と中止指示の無い常用薬の服用はかまいませんが、朝食は摂らないでください。 指定の時間より腸管洗浄液(モビプレップ)を1時間半~2時間かけて数回に分けて飲んでいただきます。約1時間位経つと排便が頻回になりますが、ある程度腸洗浄が進むと落ち着いてきます。 10回前後の排便で便が透明、黄色水様になればほぼ検査可能な状態です。 (※自宅で服用していて気分が悪くなった場合は、すぐに服用を中止して、当院までご連絡ください。)

検査実施

ストレッチャーベッドで検査室へ移動後、鎮静剤・鎮痛剤を使用、ぼーっとなった(意識レベルが低くなった)状態になってから検査を開始します。
(所要時間は30分前後、胃カメラに比べ個人差があります)

検査後

・鎮静剤使用の方は30-60分の安静後、使用されなかった方は検査終了後に結果説明いたします。
・鎮静剤使用で検査を受けられた方は当日の車やバイクの運転ができませんので乗り物での来院は控えてください。
・組織検査やポリープ切除をされた方は約2週間後に外来で結果説明となります。
・飲食は検査終了後より可能で、食事制限はありません。但し、組織検査・ポリープ切除をされた方は、当日のアルコール・刺激物の摂取は控えてください。

4.日帰り大腸ポリープ切除術(コールドポリペクトミー)

コールドポリペクトミーとは、通電(電気を通さず)せずにポリープを切除することにより、出血や穿孔などポリープ切除後の偶発症を極めて少なくする切除法です。
検査中にポリープを認めた場合、あらかじめ同意されていた方に対しましては、可能な限りその場でポリープ切除を行い、出来るだけ患者さまの負担を少なくするよう努めています。
※病変のサイズや形態により「がん」が疑われたり、大きなポリープ、リスクが高いと判断した場合はその場で処置出来ないこともあります。その際は、入院での治療が必要となりますので、後日連携病院を紹介させて頂きます。

大腸ポリープって何?

大腸ポリープとは、大腸粘膜から発生したいぼ状の隆起の総称で、大きくは腫瘍性ポリープと非腫瘍性ポリープに分けられます。
・腫瘍性ポリープ
良性のポリープを「腺腫」、悪性のポリープを「がん」と呼びます。大腸ポリープの大半は「腺腫」と呼ばれる良性ポリープですが、この「腺腫」の一部が成長する過程で「がん」に変化していくことが知られており、「腺腫」を未然に切除することにより大腸がんの予防効果が期待されます。
・非腫瘍性ポリープ
一種の老化現象ともいえる過形成ポリープや、腸炎などの炎症のあとにできる炎症性ポリープなどがあります。これらのポリープはがん化することは殆どありません。

大腸ポリープ切除後の注意事項

ポリープ切除後はしばらく院内で休んで頂き、問題なければ帰宅して頂きます。 ただし、頻度は少ないですが、出血や穿孔といった偶発症もあるため、手術後1週間は以下に注意下さい。

  • 刺激物、脂っこいもの、アルコール類は避け胃腸に優しい食事を心掛けて下さい。
  • 当日の激しい運動は控えてください。お風呂は長風呂を避け、シャワー程度が無難です。
  • 散歩などの軽い運動は翌日から可能ですが、腹圧のかかる運動は(ゴルフ、テニス、ジョギングなど)1週間は控えて下さい。
  • 遠方への外出、出張、長時間の運転、排便時に強い怒責は控えて下さい。
  • 便に混じる少量の出血は心配いりませんが、大量の出血や、激しい痛みを生じた際は至急連絡下さい。

5.費用

内視鏡検査にかかる費用はどれくらい?

内視鏡検査は保険の対象となります。費用については、見るだけの検査なのか、それとも組織を採取して、顕微鏡で調べる生検(せいけん)も行う検査なのかなど、検査の程度によって異なります。また、保険の負担割合によっても大きく異なるため一概にはいえませんが、胃や大腸の内視鏡検査のおおよその目安を表します。

内視鏡検査の費用例(保険診療)
  1割負担 3割負担
胃内視鏡検査料金
胃内視鏡(観察のみ) 約2,000円前後 約6,000円前後
胃内視鏡+病理組織検査 3,000~4,000円前後 9,000~12,000円前後
大腸内視鏡検査料金
大腸内視鏡(観察のみ) 2,500円前後 7,500円前後
大腸内視鏡+病理組織検査 3,000~5,000円前後 9,000~15,000円前後
日帰り大腸ポリープ切除料金
  7,000~10,000円前後 21,000~30,000円前後
2022年4月現在

※使用する点滴の有無や薬剤の種類により料金が前後することがあります。
※検査前の診察代は含まれていません。
※病理組織検査:検査中、異常所見を認めた際は組織を一部採取し、ピロリ菌の有無やがん細胞が含まれていないかを調べます。
※ポリープ切除の際は、病理組織検査を行い、がん細胞の有無や完全に取りきれているかなどを調べます。